2027年NHK大河ドラマ『逆賊の幕臣』(2027年1月10日放送開始/主演・松坂桃李)は、幕末の幕臣・小栗忠順が主人公です。▶ 大河『逆賊の幕臣』特集に、関連記事とキャスト一覧をまとめています。
幕末の日本には、わずか十数年のあいだに数百隻の西洋式の船がやってきました。当サイトでは、そのうち幕府と諸藩が持った艦船130隻を1隻ずつ紹介しています。ところが船のページを読んでいくと、「バーク級輸送船」「スクーナー級砲艦」「蒸気内車」「帆走」「鉄骨木皮」と、聞きなれない言葉がたくさん出てきます。
このページでは、その言葉を順にほどいていきます。帆船と蒸気船、外輪とスクリュー、マストと帆の張り方、軍艦の格、木の船と鉄の船。最後に、どの藩がどんな船を持ち、その藩が幕末にどちらの側に立ち、どうなっていったのかを、130隻の一覧で見渡します。

幕末の軍艦の種類—先に答え
| 帆船か蒸気船か | 当サイトの130隻では、帆だけの船が51隻、蒸気機関のある船が78隻。蒸気船も帆を持ち、ふだんは帆で走った |
|---|---|
| 外輪とスクリュー | 両脇の輪で進む外輪(外車)と、船尾のプロペラで進むスクリュー(内車)。軍艦はスクリューが主流に |
| 帆の張り方 | シップ・バーク・ブリッグ・スクーナーなどは、マストの数と横帆・縦帆の組み合わせによる分け方 |
| 軍艦の格 | 大きい順にフリゲート・コルベット・砲艦。商船に大砲を積んだ仮装軍艦も多かった |
| 材質 | 木製87隻、鉄製37隻。鉄の骨組みに木の板を張った船もあった |
| 持ち主 | 幕府39隻、薩摩16隻、佐賀12隻、長州11隻、土佐10隻ほか。新政府側の藩ほど多くの船を持った |
帆船か、蒸気船か
いちばん大きな分かれ目は、風だけで走るか、蒸気機関を積んでいるかです。当サイトの130隻のうち、帆だけで走る船(表では「帆走」)は51隻、蒸気機関を積んだ船は78隻あります。
ただし、幕末の蒸気船は、ほとんどがマストと帆も持っていました。石炭は高く、日本では手に入りにくかったため、遠くへ行くときや順風のときは帆で走り、港の出入りや風のないとき、戦いのときに機関を使うのがふつうでした。「蒸気船だから帆がない」わけではないのです。咸臨丸も、太平洋を渡ったときはほとんどの道のりを帆で走っています(咸臨丸)。
反対に、帆船は機関や石炭を積まないぶん、船倉を荷物に使えます。そのため、藩が持った帆船の多くは、米や物産、兵を運ぶ輸送船として使われました。表に「輸送船」とある56隻の多くがこれにあたります。
外輪とスクリュー—「外車」と「内車」
蒸気船の進み方には、二つの型がありました。
- 外輪(外車):船の両脇に大きな水車のような輪をつけ、それを回して水をかく方式です。ペリーの黒船のうち、サスケハナ号・ミシシッピ号がこの型でした。浅い川でも走りやすい反面、輪が大きな的になり、両脇に大砲を並べられないため、軍艦としては不利でした。当サイトの船では14隻が外輪です。
- スクリュー(内車):船尾の水の中にプロペラを置いて回す方式です。外から見えない「内側の車」なので、当時の日本では「内車」「内輪」とも呼びました。推進器が砲弾に当たりにくく、舷側いっぱいに大砲を並べられるため、1850年代からは軍艦の主流になります。当サイトの船では54隻が内車(内輪)です。
幕府が最初に手にした蒸気船・観光丸(もとスンビン号)は外輪船、最強の旗艦・開陽丸はスクリュー船でした。わずか10年ほどのあいだに、日本の海軍も外輪からスクリューへ移っていったことがわかります(観光丸、開陽丸)。
マストと帆の張り方—シップ・バーク・ブリッグ・スクーナー
船種に出てくる「バーク級」「スクーナー級」などは、マストの数と帆の張り方による分け方です。帆には、帆桁(ヤード)につるして船の横向きに張る横帆と、マストの前後に張る縦帆があります。横帆は追い風に強く、縦帆は向かい風に近い向きでも進みやすく、少ない人数で扱えるのが長所です。

| 型 | マスト | 帆の張り方 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| シップ(全装帆船) | 3本以上 | すべてのマストに横帆 | 大型の軍艦や遠洋の船。開陽丸がこの型 |
| バーク | 3本以上 | いちばん後ろのマストだけ縦帆、ほかは横帆 | シップより少ない人数で動かせる。幕末に多く買われた |
| ブリッグ | 2本 | 2本とも横帆 | 小回りのきく中型船。輸送や連絡に |
| ブリガンチン | 2本 | 前のマストが横帆、後ろが縦帆 | ブリッグとスクーナーの中間 |
| スクーナー | 2本以上 | 主に縦帆 | 少人数で動かせ、速い。日本で最初に造られた洋式船もこの型 |
| カッター | 1本 | 縦帆 | 小型の連絡船・はしけ |
日本で最初に造られた西洋式の帆船は、ロシアのプチャーチンの船が沈んだあと、伊豆の戸田(へだ)で造られたスクーナー「ヘダ号」です。このとき造船に加わった船大工たちの技術が、のちに幕府や諸藩のスクーナー造りに生かされました。長州藩が萩で造った丙辰丸も、この流れをくむスクーナー型の帆船です(丙辰丸)。
「クリッパー」は帆の型ではなく、細長い船体で速さを追い求めた快速帆船のことです。茶や郵便を運ぶ競争のなかで生まれた船で、幕末には速さを買われて軍艦や輸送船に転用されました。
軍艦の格—フリゲート・コルベット・砲艦
船種の後ろ半分に出てくる「フリゲート」「コルベット」「砲艦」は、軍艦としての大きさと役割の分け方です。
- フリゲート:大砲を1層の甲板にずらりと並べた、大型の主力艦です。幕末の日本ではオランダで造られた開陽丸が代表で、幕府海軍の旗艦でした。
- コルベット:フリゲートより一回り小さい軍艦です。咸臨丸や観光丸がこれにあたり、日本では練習や連絡、警備に多く使われました。
- 砲艦:少ない数の大きな大砲を積んだ小型の軍艦で、港や沿岸を守るのが役目でした。幕府が石川島で造った千代田形は、日本で初めて造られた蒸気軍艦(砲艦)です(千代田形)。
- 仮装軍艦・武装商船:もとは商船や輸送船だった船に大砲を積んで、軍艦として使ったものです。軍艦が足りない藩では、こうした船が大きな役割を果たしました。
- 装甲艦(甲鉄艦):船体を鉄の板でおおい、砲弾をはね返す軍艦です。新政府が手に入れた甲鉄(のちの東艦)は、箱館戦争で旧幕府艦隊を圧倒しました。
木の船と鉄の船
当サイトの130隻のうち、木で造られた船は87隻、鉄で造られた船は37隻です。ほかに、鉄の骨組みに木の板を張った「鉄骨木皮」の船もあります。鉄の船は大きく丈夫に造れますが、当時の鉄船は船底に貝や海藻がつきやすく、錆びやすいという弱点もありました。木の骨組みに銅板を張って船底を守る船も多く見られます。
日本で鉄の船を造れるようになるのは、明治になってからです。幕府の小栗忠順が横須賀に製鉄所(のちの造船所)を造ったのは、船を外国から買うだけでなく、日本で造り、直せるようにするためでした(横須賀製鉄所とは)。
どの藩が、どんな船を持ったのか
幕末に西洋式の船を持ったのは、幕府だけではありません。海に面し、財力のある藩は、競うように外国から船を買いました。当サイトの130隻を持ち主ごとに数えると、次のようになります。
| 持ち主 | 隻数 | 幕末の立場とその後 | 船 |
|---|---|---|---|
| 江戸幕府 | 39 | 幕府海軍。戊辰戦争では榎本武揚が艦隊を率いて箱館へ渡り、明治2年に降伏 | 開陽丸、豊安丸、長崎丸、震天丸、高雄丸、龜田丸、函館丸、君澤形丸、旭日丸、大元丸、鳳瑞丸、昌平丸(昇平丸)、飛龍丸、鶴港丸、健順丸、美嘉保丸、鵬翔丸、鳳凰丸、富士山丸、蟠龍丸、長崎丸、長崎形、朝陽丸、千代田形、長鯨丸、太平丸、第二長崎丸、第一長崎丸、千歳丸、千秋丸、神速丸、翔鶴丸、順動丸、行速丸、黒竜丸、咸臨丸、観光丸、回天丸、大江丸 |
| 薩摩藩 | 16 | 倒幕の中心。戊辰戦争では新政府軍の主力 | 三邦丸、万年丸、豊瑞丸、平運丸、白凰丸、天佑丸、竜田丸、青鷹丸、翔凰丸、胡蝶丸、乾行丸、春日丸、開聞丸、永平丸、雲行丸、安行丸(伊呂波丸と同一船) |
| 佐賀藩 | 12 | 洋式化の先進藩。戊辰戦争では新政府軍としてアームストロング砲で活躍 | 凌風丸、孟春丸、飛雲丸、日進丸、電流丸、晨風丸、神効丸、秋芳丸、甲子丸、皐月丸、金花丸、延年丸 |
| 長州藩 | 11 | 倒幕の中心。戊辰戦争では新政府軍の主力 | 丁卯丸、第二丙寅、第二丁卯、第一丁卯、丁卯、丙辰丸、丙寅丸、壬戌丸、庚申丸、癸亥丸、乙丑丸 |
| 土佐藩 | 10 | 大政奉還を建白。戊辰戦争では板垣退助の率いる新政府軍 | 横笛丸、若紫丸、夕顔丸、箒木丸、羽衣丸、南海丸、蜻蛉丸、胡蝶丸、乙女丸、空蝉丸 |
| 久留米藩 | 7 | 佐幕派と勤王派が争い、明治元年に勤王派が実権。新政府側 | 遼鶴丸、雄飛丸、千歳丸、神雀丸、晨風丸、翔風丸、玄鳥丸 |
| 熊本藩(肥後藩) | 3 | 公武合体寄りから、戊辰戦争では新政府側へ | 奮迅丸、凌雲丸、万里丸 |
| 徳島藩 | 3 | 新政府側。明治に入り稲田騒動が起こる | 戊辰丸、通済丸、乾元丸 |
| 広島藩 | 3 | 大政奉還の建白に加わり、戊辰戦争では新政府側 | 豊安丸、達観丸、震天丸 |
| 姫路藩 | 3 | 藩主酒井忠惇が老中として慶喜に従い「朝敵」に。城を明け渡して恭順 | 神護丸、金花丸、速鳥丸 |
| 宇和島藩 | 2 | 前藩主伊達宗城が新政府の議定に。新政府側 | 天保祿丸、開産丸 |
| 伊予松山藩 | 2 | 親藩。「朝敵」とされ、土佐藩に城を接収されて恭順 | 小芙蓉丸、弘済丸 |
| 津藩 | 2 | 鳥羽・伏見の戦いの途中で新政府側に転じる | ビーテルランデルク、神風丸 |
| 庄内藩 | 2 | 奥羽越列藩同盟で最後まで戦い、降伏 | 龍神丸、龍神丸 |
| 南部藩 | 2 | 奥羽越列藩同盟に加わり秋田に攻め込むが、降伏 | 廣運丸、廣運丸 |
| 秋田藩(久保田藩) | 2 | 奥羽越列藩同盟を離脱して新政府側に | 福海丸、陽春丸 |
| 福岡藩 | 1 | 佐幕派・勤王派の争いを経て、戊辰戦争では新政府側 | 大鵬丸 |
| 大洲藩 | 1 | 早くから勤王に傾き、新政府側 | 伊呂波丸(いろは丸) |
| 松江藩 | 1 | 親藩。山陰道鎮撫総督に恭順 | 八雲丸一番 |
| 福山藩 | 1 | 譜代。長州軍に囲まれて恭順し、新政府側 | 順風丸 |
| 備中松山藩 | 1 | 藩主板倉勝静が老中で「朝敵」に。山田方谷の判断で無血開城 | 快風丸 |
| 紀州藩 | 1 | 御三家。新政府に恭順 | 明光丸 |
| 大野藩 | 1 | 洋式化に熱心な小藩。新政府側 | 大野丸 |
| 加賀藩 | 1 | 新政府に恭順し、北越戦争に出兵 | 駿明丸 |
| 新政府 | 1 | 明治新政府 | 甲鉄艦(東艦:ストーンウォール・ジャクソン号) |
| 仙台藩 | 1 | 奥羽越列藩同盟の盟主。降伏 | 開成丸 |
| 弘前藩 | 1 | 奥羽越列藩同盟を離脱して新政府側。箱館戦争にも出兵 | 安済丸 |
藩が持った船のうち、薩摩・長州・佐賀・土佐の4藩だけで半分あまりを占めています。いずれも明治維新で新政府の中心になった藩です。船を持てるだけの財力と、西洋の技術を取り入れる意欲が、そのまま政治の力にもつながっていたことがわかります。
一方で、庄内・仙台・南部(盛岡)のように、船を持ちながら奥羽越列藩同盟に加わって新政府と戦った藩や、姫路・伊予松山・備中松山のように、藩主が幕府の重職にあったため「朝敵」とされた藩もあります。船を持っていても、それが戦いでどう使われたかは、藩の立場によって大きく違いました。それぞれの船のページでは、持ち主の藩が幕末をどう過ごし、どうなったのかも紹介しています。
130隻を船の型で見る
船種と機関ごとに分けた一覧です。船の名前から、それぞれの船のページへ進めます。
帆船(51隻)
| 船 | 持ち主 | 船種 | 材質 |
|---|---|---|---|
| 晨風丸 | 佐賀藩 | カッター級輸送船 | 木製 |
| 長崎形 | 江戸幕府 | カッター級輸送船 | 木製 |
| 飛雲丸 | 佐賀藩 | スクーナー | 木製 |
| 羽衣丸 | 土佐藩 | スクーナー級輸送船 | 木製 |
| 開産丸 | 宇和島藩 | スクーナー船 | 木製 |
| 通済丸 | 阿波徳島藩 | スクーナー船 | 木製 |
| 快風丸 | 備中松山藩 | スクーナー船 | 木製 |
| 金花丸 | 姫路藩 | スクーナー船 | 木製 |
| 速鳥丸 | 姫路藩 | スクーナー船 | 木製 |
| 神風丸 | 津藩 | スクーナー船 | 木製 |
| 大野丸 | 大野藩 | スクーナー船 | 木製 |
| 龜田丸 | 江戸幕府 | スクーナー船 | 木製 |
| 龍神丸 | 庄内藩 | スクーナー船 | 木製 |
| 龍神丸 | 庄内藩 | スクーナー船 | 木製 |
| 福海丸 | 久保田藩 | スクーナー船 | 木製 |
| 函館丸 | 江戸幕府 | スクーナー帆船 | 木製 |
| 君澤形丸 | 江戸幕府 | スクーナー帆船 | 木製 |
| 遼鶴丸 | 久留米藩 | スクーナー輸送船 | 木製 |
| 美嘉保丸 | 江戸幕府 | バーク級曳航船 | 木製 |
| 千秋丸 | 江戸幕府 | バーグ級商船 | 木製 |
| 竜田丸 | 薩摩藩 | バーク級輸送船 | 木製 |
| 鵬翔丸 | 江戸幕府 | バーク級輸送船 | 木製 |
| 千歳丸 | 江戸幕府 | バーク級輸送船 | 木製 |
| 鳳凰丸 | 江戸幕府 | パーク級輸送船 | 木製 |
| 翔風丸 | 久留米藩 | バーク船 | 木製 |
| 玄鳥丸 | 久留米藩 | バーク船 | 木製 |
| 大鵬丸 | 福岡藩 | バーク船 | 木製 |
| 旭日丸 | 江戸幕府 | バーク船 | 木製 |
| 大元丸 | 江戸幕府 | バーク船 | 木製 |
| 鳳瑞丸 | 江戸幕府 | バーク船 | 木製 |
| 鶴港丸 | 江戸幕府 | バーク船 | 木製 |
| 健順丸 | 江戸幕府 | バーク船 | 木製 |
| 廣運丸 | 南部藩 | バーク船 | 木製 |
| 廣運丸 | 南部藩 | バーク船 | 木製 |
| 安済丸 | 弘前藩 | バーク船 | 木製 |
| 昌平丸(昇平丸) | 江戸幕府 | バーク帆船 | 木製 |
| 神護丸 | 姫路藩 | ブリガンチン型帆船 | 木製 |
| 癸亥丸 | 長州藩 | ブリック級 | 木製 |
| 丁卯 | 長州藩 | 砲艦 | 木製 |
| 丙辰丸 | 長州藩 | 砲艦 | 木製 |
| 庚申丸 | 長州藩 | 砲艦 | 木製 |
| 横笛丸 | 土佐藩 | 木製スクーナー | 木製 |
| 奮迅丸 | 熊本藩 | 輸送船 | 木製 |
| 乙女丸 | 土佐藩 | 輸送船 | 木製 |
| 弘済丸 | 伊予松山藩 | 輸送船 | 木製 |
| 達観丸 | 広島藩 | 輸送船 | 木製 |
| 順風丸 | 備後福山藩 | 輸送船 | 木製 |
| 駿明丸 | 加賀藩 | 輸送船 | 木製 |
| 長崎丸 | 江戸幕府 | 輸送船 | 木製 |
| 震天丸 | 江戸幕府 | 輸送船 | 木製 |
| 開成丸 | 仙台藩 | 輸送船 | 木製 |
蒸気・外輪(14隻)
| 船 | 持ち主 | 船種 | 材質 |
|---|---|---|---|
| 観光丸 | 江戸幕府 | スクーナー級コルベット | 木製 |
| 回天丸 | 江戸幕府 | スクーナー級砲艦 | 木製 |
| 春日丸 | 薩摩藩 | 仮装軍艦 | 木製 |
| 翔鶴丸 | 江戸幕府 | 仮装軍艦 | 鉄製 |
| 胡蝶丸 | 薩摩藩 | 輸送船 | 鉄製 |
| 雲行丸 | 薩摩藩 | 輸送船 | 木製 |
| 凌風丸 | 佐賀藩 | 輸送船 | 木製 |
| 胡蝶丸 | 土佐藩 | 輸送船 | 鉄製 |
| 長崎丸 | 江戸幕府 | 輸送船 | 木製 |
| 長鯨丸 | 江戸幕府 | 輸送船 | 鉄製 |
| 太平丸 | 江戸幕府 | 輸送船 | 鉄製 |
| 第一長崎丸 | 江戸幕府 | 輸送船 | 鉄製 |
| 順動丸 | 江戸幕府 | 輸送船 | 鉄骨木皮 |
| 行速丸 | 江戸幕府 | 輸送船 | 木製 |
蒸気・内車(スクリュー)(54隻)
| 船 | 持ち主 | 船種 | 材質 |
|---|---|---|---|
| 電流丸 | 佐賀藩 | クリッパー級コルベット船 | 木骨鉄皮 |
| 富士山丸 | 江戸幕府 | シップ級コルベット | 木製 |
| 開陽丸 | 江戸幕府 | シップ級フリゲート | 木製 |
| 丁卯丸 | 長州藩 | スクーナ-級 | 木製 |
| 第一丁卯 | 長州藩 | スクーナー級 | 木製 |
| 朝陽丸 | 江戸幕府 | スクーナー級コルベット | 木製 |
| 孟春丸 | 佐賀藩 | スクーナー級砲艦 | 鉄骨木皮 |
| 蟠龍丸 | 江戸幕府 | スクーナー級砲艦 | 木製 |
| 千代田形 | 江戸幕府 | スクーナー級砲艦 | 木製 |
| 第二長崎丸 | 江戸幕府 | スクーナー級輸送船 | 鉄製 |
| 伊呂波丸(いろは丸) | 大洲藩 | スクリュー汽船 | 鉄製 |
| 天保祿丸 | 宇和島藩 | スクリュー汽船 | 鉄製 |
| 南海丸 | 土佐藩 | スクリュー汽船 | 鉄製 |
| 蜻蛉丸 | 土佐藩 | スクリュー汽船 | 鉄製 |
| 小芙蓉丸 | 伊予松山藩 | スクリュー汽船 | 鉄製 |
| 八雲丸一番 | 松江藩 | スクリュー汽船 | 鉄製 |
| ビーテルランデルク | 津藩 | スクリュー汽船 | 鉄製 |
| 飛龍丸 | 江戸幕府 | スクリュー汽船 | 木製 |
| 晨風丸 | 久留米藩 | スクリュー輸送船 | 木製 |
| 甲鉄艦(東艦:ストーンウォール・ジャクソン号) | 新政府 | バーク級装甲衝角艦 | 木製 |
| 咸臨丸 | 江戸幕府 | バーク級武装商船 | 木製 |
| 乾行丸 | 薩摩藩 | パーク級砲艦 | 木製 |
| 甲子丸 | 佐賀藩 | バーク船 | 鉄製 |
| 皐月丸 | 佐賀藩 | バーク船 | 鉄製 |
| 延年丸 | 佐賀藩 | バーク船 | 木骨木皮 |
| 第二丁卯 | 長州藩 | バーク船 | 木製 |
| 丙寅丸 | 長州藩 | バーク船 | 鉄製 |
| 平運丸 | 薩摩藩 | ブリッグ級輸送船 | 鉄製 |
| 万年丸 | 薩摩藩 | 仮装軍艦 | 鉄製 |
| 翔凰丸 | 薩摩藩 | 仮装軍艦 | 鉄製 |
| 雄飛丸 | 久留米藩 | 商業蒸気船 | 鉄製 |
| 若紫丸 | 土佐藩 | 砲艦 | 木製 |
| 高雄丸 | 江戸幕府 | 砲艦 | 木製 |
| 陽春丸 | 秋田藩 | 砲艦 | 木製 |
| 豊瑞丸 | 薩摩藩 | 輸送船 | 鉄製 |
| 白凰丸 | 薩摩藩 | 輸送船 | 鉄製 |
| 天佑丸 | 薩摩藩 | 輸送船 | 鉄製 |
| 開聞丸 | 薩摩藩 | 輸送船 | 鉄製 |
| 永平丸 | 薩摩藩 | 輸送船 | 鉄製 |
| 安行丸(伊呂波丸と同一船) | 薩摩藩 | 輸送船 | 鉄製 |
| 神効丸 | 佐賀藩 | 輸送船 | 鉄骨木皮 |
| 秋芳丸 | 佐賀藩 | 輸送船 | 鉄製 |
| 金花丸 | 佐賀藩 | 輸送船 | 鉄製 |
| 神雀丸 | 久留米藩 | 輸送船 | 鉄製 |
| 夕顔丸 | 土佐藩 | 輸送船 | 木製 |
| 箒木丸 | 土佐藩 | 輸送船 | 鉄製 |
| 乙丑丸 | 長州藩 | 輸送船 | 木製 |
| 豊安丸 | 広島藩 | 輸送船 | 鉄製 |
| 震天丸 | 広島藩 | 輸送船 | 木製 |
| 明光丸 | 紀州藩 | 輸送船 | 鉄製 |
| 豊安丸 | 江戸幕府 | 輸送船 | 鉄製 |
| 神速丸 | 江戸幕府 | 輸送船 | 木製 |
| 黒竜丸 | 江戸幕府 | 輸送船 | 木製 |
| 大江丸 | 江戸幕府 | 輸送船 | 木製 |
蒸気(推進方式の記録なし)(11隻)
| 船 | 持ち主 | 船種 | 材質 |
|---|---|---|---|
| 戊辰丸 | 阿波徳島藩 | スクリュー汽船 | 木製 |
| 乾元丸 | 徳島藩 | スクリュー汽船 | 木製 |
| 日進丸 | 佐賀藩 | バーク級巡洋艦 | 木製 |
| 千歳丸 | 久留米藩 | 商業用蒸気船 | 木製 |
| 三邦丸 | 薩摩藩 | 蒸気内輪船 | 鉄製 |
| 青鷹丸 | 薩摩藩 | 輸送船 | 鉄製 |
| 凌雲丸 | 熊本藩 | 輸送船 | 木製 |
| 万里丸 | 熊本藩 | 輸送船 | 木製 |
| 空蝉丸 | 土佐藩 | 輸送船 | 不明 |
| 第二丙寅 | 長州藩 | 輸送船 | 木製 |
| 壬戌丸 | 長州藩 | 輸送船 | 鉄製 |
まとめ
幕末の船の名前に添えられた「バーク級」「内車」「鉄製」といった言葉は、その船がどこで造られ、どう走り、何に使われたのかを教えてくれる手がかりです。帆船から蒸気船へ、外輪からスクリューへ、木から鉄へ。わずか十数年で、日本の海は大きく姿を変えました。
✎ 筆者のひとこと
130隻の要目表を数え直してみて意外だったのは、帆だけで走る船が4割近くもあったことです。「黒船」のイメージから蒸気船ばかりを思い浮かべがちですが、藩の現場を支えていたのは、地味な帆船の輸送船でした。
あわせて読みたい
参考資料:勝海舟『海軍歴史』、Wikipedia日本語版「帆装」「幕府海軍」ほか。船の数は当サイトで紹介している130隻の要目表をもとに数えています。


