幕末の軍艦の種類とは—帆船と蒸気船、外輪とスクリュー(内車)、バーク・ブリッグ・スクーナーの違いを130隻で読み解く

2027年NHK大河ドラマ『逆賊の幕臣』(2027年1月10日放送開始/主演・松坂桃李)は、幕末の幕臣・小栗忠順が主人公です。▶ 大河『逆賊の幕臣』特集に、関連記事とキャスト一覧をまとめています。

幕末の日本には、わずか十数年のあいだに数百隻の西洋式の船がやってきました。当サイトでは、そのうち幕府と諸藩が持った艦船130隻を1隻ずつ紹介しています。ところが船のページを読んでいくと、「バーク級輸送船」「スクーナー級砲艦」「蒸気内車」「帆走」「鉄骨木皮」と、聞きなれない言葉がたくさん出てきます。

このページでは、その言葉を順にほどいていきます。帆船と蒸気船、外輪とスクリュー、マストと帆の張り方、軍艦の格、木の船と鉄の船。最後に、どの藩がどんな船を持ち、その藩が幕末にどちらの側に立ち、どうなっていったのかを、130隻の一覧で見渡します。

オランダのドルトレヒトで造られた開陽丸
オランダで完成した開陽丸(1866年)。3本マストのシップ型で、スクリューで進むフリゲートでした(パブリックドメイン)
目次

幕末の軍艦の種類—先に答え

帆船か蒸気船か 当サイトの130隻では、帆だけの船が51隻、蒸気機関のある船が78隻。蒸気船も帆を持ち、ふだんは帆で走った
外輪とスクリュー 両脇の輪で進む外輪(外車)と、船尾のプロペラで進むスクリュー(内車)。軍艦はスクリューが主流に
帆の張り方 シップ・バーク・ブリッグ・スクーナーなどは、マストの数と横帆・縦帆の組み合わせによる分け方
軍艦の格 大きい順にフリゲート・コルベット・砲艦。商船に大砲を積んだ仮装軍艦も多かった
材質 木製87隻、鉄製37隻。鉄の骨組みに木の板を張った船もあった
持ち主 幕府39隻、薩摩16隻、佐賀12隻、長州11隻、土佐10隻ほか。新政府側の藩ほど多くの船を持った

帆船か、蒸気船か

いちばん大きな分かれ目は、風だけで走るか、蒸気機関を積んでいるかです。当サイトの130隻のうち、帆だけで走る船(表では「帆走」)は51隻、蒸気機関を積んだ船は78隻あります。

ただし、幕末の蒸気船は、ほとんどがマストと帆も持っていました。石炭は高く、日本では手に入りにくかったため、遠くへ行くときや順風のときは帆で走り、港の出入りや風のないとき、戦いのときに機関を使うのがふつうでした。「蒸気船だから帆がない」わけではないのです。咸臨丸も、太平洋を渡ったときはほとんどの道のりを帆で走っています(咸臨丸)。

反対に、帆船は機関や石炭を積まないぶん、船倉を荷物に使えます。そのため、藩が持った帆船の多くは、米や物産、兵を運ぶ輸送船として使われました。表に「輸送船」とある56隻の多くがこれにあたります。

外輪とスクリュー—「外車」と「内車」

蒸気船の進み方には、二つの型がありました。

  • 外輪(外車):船の両脇に大きな水車のような輪をつけ、それを回して水をかく方式です。ペリーの黒船のうち、サスケハナ号・ミシシッピ号がこの型でした。浅い川でも走りやすい反面、輪が大きな的になり、両脇に大砲を並べられないため、軍艦としては不利でした。当サイトの船では14隻が外輪です。
  • スクリュー(内車):船尾の水の中にプロペラを置いて回す方式です。外から見えない「内側の車」なので、当時の日本では「内車」「内輪」とも呼びました。推進器が砲弾に当たりにくく、舷側いっぱいに大砲を並べられるため、1850年代からは軍艦の主流になります。当サイトの船では54隻が内車(内輪)です。

幕府が最初に手にした蒸気船・観光丸(もとスンビン号)は外輪船、最強の旗艦・開陽丸はスクリュー船でした。わずか10年ほどのあいだに、日本の海軍も外輪からスクリューへ移っていったことがわかります(観光丸、開陽丸)。

マストと帆の張り方—シップ・バーク・ブリッグ・スクーナー

船種に出てくる「バーク級」「スクーナー級」などは、マストの数と帆の張り方による分け方です。帆には、帆桁(ヤード)につるして船の横向きに張る横帆と、マストの前後に張る縦帆があります。横帆は追い風に強く、縦帆は向かい風に近い向きでも進みやすく、少ない人数で扱えるのが長所です。

丙辰丸
長州藩が萩で造った丙辰丸(パブリックドメイン/Wikimedia Commons)
型 マスト 帆の張り方 特徴
シップ(全装帆船) 3本以上 すべてのマストに横帆 大型の軍艦や遠洋の船。開陽丸がこの型
バーク 3本以上 いちばん後ろのマストだけ縦帆、ほかは横帆 シップより少ない人数で動かせる。幕末に多く買われた
ブリッグ 2本 2本とも横帆 小回りのきく中型船。輸送や連絡に
ブリガンチン 2本 前のマストが横帆、後ろが縦帆 ブリッグとスクーナーの中間
スクーナー 2本以上 主に縦帆 少人数で動かせ、速い。日本で最初に造られた洋式船もこの型
カッター 1本 縦帆 小型の連絡船・はしけ

日本で最初に造られた西洋式の帆船は、ロシアのプチャーチンの船が沈んだあと、伊豆の戸田(へだ)で造られたスクーナー「ヘダ号」です。このとき造船に加わった船大工たちの技術が、のちに幕府や諸藩のスクーナー造りに生かされました。長州藩が萩で造った丙辰丸も、この流れをくむスクーナー型の帆船です(丙辰丸)。

「クリッパー」は帆の型ではなく、細長い船体で速さを追い求めた快速帆船のことです。茶や郵便を運ぶ競争のなかで生まれた船で、幕末には速さを買われて軍艦や輸送船に転用されました。

軍艦の格—フリゲート・コルベット・砲艦

船種の後ろ半分に出てくる「フリゲート」「コルベット」「砲艦」は、軍艦としての大きさと役割の分け方です。

  • フリゲート:大砲を1層の甲板にずらりと並べた、大型の主力艦です。幕末の日本ではオランダで造られた開陽丸が代表で、幕府海軍の旗艦でした。
  • コルベット:フリゲートより一回り小さい軍艦です。咸臨丸や観光丸がこれにあたり、日本では練習や連絡、警備に多く使われました。
  • 砲艦:少ない数の大きな大砲を積んだ小型の軍艦で、港や沿岸を守るのが役目でした。幕府が石川島で造った千代田形は、日本で初めて造られた蒸気軍艦(砲艦)です(千代田形)。
  • 仮装軍艦・武装商船:もとは商船や輸送船だった船に大砲を積んで、軍艦として使ったものです。軍艦が足りない藩では、こうした船が大きな役割を果たしました。
  • 装甲艦(甲鉄艦):船体を鉄の板でおおい、砲弾をはね返す軍艦です。新政府が手に入れた甲鉄(のちの東艦)は、箱館戦争で旧幕府艦隊を圧倒しました。

木の船と鉄の船

当サイトの130隻のうち、木で造られた船は87隻、鉄で造られた船は37隻です。ほかに、鉄の骨組みに木の板を張った「鉄骨木皮」の船もあります。鉄の船は大きく丈夫に造れますが、当時の鉄船は船底に貝や海藻がつきやすく、錆びやすいという弱点もありました。木の骨組みに銅板を張って船底を守る船も多く見られます。

日本で鉄の船を造れるようになるのは、明治になってからです。幕府の小栗忠順が横須賀に製鉄所(のちの造船所)を造ったのは、船を外国から買うだけでなく、日本で造り、直せるようにするためでした(横須賀製鉄所とは)。

どの藩が、どんな船を持ったのか

幕末に西洋式の船を持ったのは、幕府だけではありません。海に面し、財力のある藩は、競うように外国から船を買いました。当サイトの130隻を持ち主ごとに数えると、次のようになります。

持ち主 隻数 幕末の立場とその後 船
江戸幕府 39 幕府海軍。戊辰戦争では榎本武揚が艦隊を率いて箱館へ渡り、明治2年に降伏 開陽丸、豊安丸、長崎丸、震天丸、高雄丸、龜田丸、函館丸、君澤形丸、旭日丸、大元丸、鳳瑞丸、昌平丸(昇平丸)、飛龍丸、鶴港丸、健順丸、美嘉保丸、鵬翔丸、鳳凰丸、富士山丸、蟠龍丸、長崎丸、長崎形、朝陽丸、千代田形、長鯨丸、太平丸、第二長崎丸、第一長崎丸、千歳丸、千秋丸、神速丸、翔鶴丸、順動丸、行速丸、黒竜丸、咸臨丸、観光丸、回天丸、大江丸
薩摩藩 16 倒幕の中心。戊辰戦争では新政府軍の主力 三邦丸、万年丸、豊瑞丸、平運丸、白凰丸、天佑丸、竜田丸、青鷹丸、翔凰丸、胡蝶丸、乾行丸、春日丸、開聞丸、永平丸、雲行丸、安行丸(伊呂波丸と同一船)
佐賀藩 12 洋式化の先進藩。戊辰戦争では新政府軍としてアームストロング砲で活躍 凌風丸、孟春丸、飛雲丸、日進丸、電流丸、晨風丸、神効丸、秋芳丸、甲子丸、皐月丸、金花丸、延年丸
長州藩 11 倒幕の中心。戊辰戦争では新政府軍の主力 丁卯丸、第二丙寅、第二丁卯、第一丁卯、丁卯、丙辰丸、丙寅丸、壬戌丸、庚申丸、癸亥丸、乙丑丸
土佐藩 10 大政奉還を建白。戊辰戦争では板垣退助の率いる新政府軍 横笛丸、若紫丸、夕顔丸、箒木丸、羽衣丸、南海丸、蜻蛉丸、胡蝶丸、乙女丸、空蝉丸
久留米藩 7 佐幕派と勤王派が争い、明治元年に勤王派が実権。新政府側 遼鶴丸、雄飛丸、千歳丸、神雀丸、晨風丸、翔風丸、玄鳥丸
熊本藩(肥後藩) 3 公武合体寄りから、戊辰戦争では新政府側へ 奮迅丸、凌雲丸、万里丸
徳島藩 3 新政府側。明治に入り稲田騒動が起こる 戊辰丸、通済丸、乾元丸
広島藩 3 大政奉還の建白に加わり、戊辰戦争では新政府側 豊安丸、達観丸、震天丸
姫路藩 3 藩主酒井忠惇が老中として慶喜に従い「朝敵」に。城を明け渡して恭順 神護丸、金花丸、速鳥丸
宇和島藩 2 前藩主伊達宗城が新政府の議定に。新政府側 天保祿丸、開産丸
伊予松山藩 2 親藩。「朝敵」とされ、土佐藩に城を接収されて恭順 小芙蓉丸、弘済丸
津藩 2 鳥羽・伏見の戦いの途中で新政府側に転じる ビーテルランデルク、神風丸
庄内藩 2 奥羽越列藩同盟で最後まで戦い、降伏 龍神丸、龍神丸
南部藩 2 奥羽越列藩同盟に加わり秋田に攻め込むが、降伏 廣運丸、廣運丸
秋田藩(久保田藩) 2 奥羽越列藩同盟を離脱して新政府側に 福海丸、陽春丸
福岡藩 1 佐幕派・勤王派の争いを経て、戊辰戦争では新政府側 大鵬丸
大洲藩 1 早くから勤王に傾き、新政府側 伊呂波丸(いろは丸)
松江藩 1 親藩。山陰道鎮撫総督に恭順 八雲丸一番
福山藩 1 譜代。長州軍に囲まれて恭順し、新政府側 順風丸
備中松山藩 1 藩主板倉勝静が老中で「朝敵」に。山田方谷の判断で無血開城 快風丸
紀州藩 1 御三家。新政府に恭順 明光丸
大野藩 1 洋式化に熱心な小藩。新政府側 大野丸
加賀藩 1 新政府に恭順し、北越戦争に出兵 駿明丸
新政府 1 明治新政府 甲鉄艦(東艦:ストーンウォール・ジャクソン号)
仙台藩 1 奥羽越列藩同盟の盟主。降伏 開成丸
弘前藩 1 奥羽越列藩同盟を離脱して新政府側。箱館戦争にも出兵 安済丸

藩が持った船のうち、薩摩・長州・佐賀・土佐の4藩だけで半分あまりを占めています。いずれも明治維新で新政府の中心になった藩です。船を持てるだけの財力と、西洋の技術を取り入れる意欲が、そのまま政治の力にもつながっていたことがわかります。

一方で、庄内・仙台・南部(盛岡)のように、船を持ちながら奥羽越列藩同盟に加わって新政府と戦った藩や、姫路・伊予松山・備中松山のように、藩主が幕府の重職にあったため「朝敵」とされた藩もあります。船を持っていても、それが戦いでどう使われたかは、藩の立場によって大きく違いました。それぞれの船のページでは、持ち主の藩が幕末をどう過ごし、どうなったのかも紹介しています。

130隻を船の型で見る

船種と機関ごとに分けた一覧です。船の名前から、それぞれの船のページへ進めます。

帆船(51隻)

船 持ち主 船種 材質
晨風丸 佐賀藩 カッター級輸送船 木製
長崎形 江戸幕府 カッター級輸送船 木製
飛雲丸 佐賀藩 スクーナー 木製
羽衣丸 土佐藩 スクーナー級輸送船 木製
開産丸 宇和島藩 スクーナー船 木製
通済丸 阿波徳島藩 スクーナー船 木製
快風丸 備中松山藩 スクーナー船 木製
金花丸 姫路藩 スクーナー船 木製
速鳥丸 姫路藩 スクーナー船 木製
神風丸 津藩 スクーナー船 木製
大野丸 大野藩 スクーナー船 木製
龜田丸 江戸幕府 スクーナー船 木製
龍神丸 庄内藩 スクーナー船 木製
龍神丸 庄内藩 スクーナー船 木製
福海丸 久保田藩 スクーナー船 木製
函館丸 江戸幕府 スクーナー帆船 木製
君澤形丸 江戸幕府 スクーナー帆船 木製
遼鶴丸 久留米藩 スクーナー輸送船 木製
美嘉保丸 江戸幕府 バーク級曳航船 木製
千秋丸 江戸幕府 バーグ級商船 木製
竜田丸 薩摩藩 バーク級輸送船 木製
鵬翔丸 江戸幕府 バーク級輸送船 木製
千歳丸 江戸幕府 バーク級輸送船 木製
鳳凰丸 江戸幕府 パーク級輸送船 木製
翔風丸 久留米藩 バーク船 木製
玄鳥丸 久留米藩 バーク船 木製
大鵬丸 福岡藩 バーク船 木製
旭日丸 江戸幕府 バーク船 木製
大元丸 江戸幕府 バーク船 木製
鳳瑞丸 江戸幕府 バーク船 木製
鶴港丸 江戸幕府 バーク船 木製
健順丸 江戸幕府 バーク船 木製
廣運丸 南部藩 バーク船 木製
廣運丸 南部藩 バーク船 木製
安済丸 弘前藩 バーク船 木製
昌平丸(昇平丸) 江戸幕府 バーク帆船 木製
神護丸 姫路藩 ブリガンチン型帆船 木製
癸亥丸 長州藩 ブリック級 木製
丁卯 長州藩 砲艦 木製
丙辰丸 長州藩 砲艦 木製
庚申丸 長州藩 砲艦 木製
横笛丸 土佐藩 木製スクーナー 木製
奮迅丸 熊本藩 輸送船 木製
乙女丸 土佐藩 輸送船 木製
弘済丸 伊予松山藩 輸送船 木製
達観丸 広島藩 輸送船 木製
順風丸 備後福山藩 輸送船 木製
駿明丸 加賀藩 輸送船 木製
長崎丸 江戸幕府 輸送船 木製
震天丸 江戸幕府 輸送船 木製
開成丸 仙台藩 輸送船 木製

蒸気・外輪(14隻)

船 持ち主 船種 材質
観光丸 江戸幕府 スクーナー級コルベット 木製
回天丸 江戸幕府 スクーナー級砲艦 木製
春日丸 薩摩藩 仮装軍艦 木製
翔鶴丸 江戸幕府 仮装軍艦 鉄製
胡蝶丸 薩摩藩 輸送船 鉄製
雲行丸 薩摩藩 輸送船 木製
凌風丸 佐賀藩 輸送船 木製
胡蝶丸 土佐藩 輸送船 鉄製
長崎丸 江戸幕府 輸送船 木製
長鯨丸 江戸幕府 輸送船 鉄製
太平丸 江戸幕府 輸送船 鉄製
第一長崎丸 江戸幕府 輸送船 鉄製
順動丸 江戸幕府 輸送船 鉄骨木皮
行速丸 江戸幕府 輸送船 木製

蒸気・内車(スクリュー)(54隻)

船 持ち主 船種 材質
電流丸 佐賀藩 クリッパー級コルベット船 木骨鉄皮
富士山丸 江戸幕府 シップ級コルベット 木製
開陽丸 江戸幕府 シップ級フリゲート 木製
丁卯丸 長州藩 スクーナ-級 木製
第一丁卯 長州藩 スクーナー級 木製
朝陽丸 江戸幕府 スクーナー級コルベット 木製
孟春丸 佐賀藩 スクーナー級砲艦 鉄骨木皮
蟠龍丸 江戸幕府 スクーナー級砲艦 木製
千代田形 江戸幕府 スクーナー級砲艦 木製
第二長崎丸 江戸幕府 スクーナー級輸送船 鉄製
伊呂波丸(いろは丸) 大洲藩 スクリュー汽船 鉄製
天保祿丸 宇和島藩 スクリュー汽船 鉄製
南海丸 土佐藩 スクリュー汽船 鉄製
蜻蛉丸 土佐藩 スクリュー汽船 鉄製
小芙蓉丸 伊予松山藩 スクリュー汽船 鉄製
八雲丸一番 松江藩 スクリュー汽船 鉄製
ビーテルランデルク 津藩 スクリュー汽船 鉄製
飛龍丸 江戸幕府 スクリュー汽船 木製
晨風丸 久留米藩 スクリュー輸送船 木製
甲鉄艦(東艦:ストーンウォール・ジャクソン号) 新政府 バーク級装甲衝角艦 木製
咸臨丸 江戸幕府 バーク級武装商船 木製
乾行丸 薩摩藩 パーク級砲艦 木製
甲子丸 佐賀藩 バーク船 鉄製
皐月丸 佐賀藩 バーク船 鉄製
延年丸 佐賀藩 バーク船 木骨木皮
第二丁卯 長州藩 バーク船 木製
丙寅丸 長州藩 バーク船 鉄製
平運丸 薩摩藩 ブリッグ級輸送船 鉄製
万年丸 薩摩藩 仮装軍艦 鉄製
翔凰丸 薩摩藩 仮装軍艦 鉄製
雄飛丸 久留米藩 商業蒸気船 鉄製
若紫丸 土佐藩 砲艦 木製
高雄丸 江戸幕府 砲艦 木製
陽春丸 秋田藩 砲艦 木製
豊瑞丸 薩摩藩 輸送船 鉄製
白凰丸 薩摩藩 輸送船 鉄製
天佑丸 薩摩藩 輸送船 鉄製
開聞丸 薩摩藩 輸送船 鉄製
永平丸 薩摩藩 輸送船 鉄製
安行丸(伊呂波丸と同一船) 薩摩藩 輸送船 鉄製
神効丸 佐賀藩 輸送船 鉄骨木皮
秋芳丸 佐賀藩 輸送船 鉄製
金花丸 佐賀藩 輸送船 鉄製
神雀丸 久留米藩 輸送船 鉄製
夕顔丸 土佐藩 輸送船 木製
箒木丸 土佐藩 輸送船 鉄製
乙丑丸 長州藩 輸送船 木製
豊安丸 広島藩 輸送船 鉄製
震天丸 広島藩 輸送船 木製
明光丸 紀州藩 輸送船 鉄製
豊安丸 江戸幕府 輸送船 鉄製
神速丸 江戸幕府 輸送船 木製
黒竜丸 江戸幕府 輸送船 木製
大江丸 江戸幕府 輸送船 木製

蒸気(推進方式の記録なし)(11隻)

船 持ち主 船種 材質
戊辰丸 阿波徳島藩 スクリュー汽船 木製
乾元丸 徳島藩 スクリュー汽船 木製
日進丸 佐賀藩 バーク級巡洋艦 木製
千歳丸 久留米藩 商業用蒸気船 木製
三邦丸 薩摩藩 蒸気内輪船 鉄製
青鷹丸 薩摩藩 輸送船 鉄製
凌雲丸 熊本藩 輸送船 木製
万里丸 熊本藩 輸送船 木製
空蝉丸 土佐藩 輸送船 不明
第二丙寅 長州藩 輸送船 木製
壬戌丸 長州藩 輸送船 鉄製

まとめ

幕末の船の名前に添えられた「バーク級」「内車」「鉄製」といった言葉は、その船がどこで造られ、どう走り、何に使われたのかを教えてくれる手がかりです。帆船から蒸気船へ、外輪からスクリューへ、木から鉄へ。わずか十数年で、日本の海は大きく姿を変えました。

✎ 筆者のひとこと

130隻の要目表を数え直してみて意外だったのは、帆だけで走る船が4割近くもあったことです。「黒船」のイメージから蒸気船ばかりを思い浮かべがちですが、藩の現場を支えていたのは、地味な帆船の輸送船でした。

あわせて読みたい

参考資料:勝海舟『海軍歴史』、Wikipedia日本語版「帆装」「幕府海軍」ほか。船の数は当サイトで紹介している130隻の要目表をもとに数えています。

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